その他

基本情報

氏名 大石 剛史
氏名(カナ) オオイシ タケシ
氏名(英語) Oishi Takeshi
所属 総合福祉学部 社会福祉学科
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

地域共生社会におけるソーシャルワーカーの現状と課題~栃木県内重層的支援体制整備事業実施自治体と基幹型地域包括支援センターに焦点をあてて~

単著・共著の別

その他(発表学会等)

発行又は発表の年月

202406

発表学会等の名称

第32回 日本社会福祉士会全国大会・社会福祉士学会(栃木大会)

概要

地域共生社会におけるソーシャルワーカーの現状と課題について、栃木県内で重層的支援体制整備事業を行ってる自治体の相談支援包括化推進員及び、それ以外の自治体の基幹型包括支援センターの社会福祉士を対象にインタビュー調査を用いて研究した。インタビュー項目は、①共生社会のイメージ、②共生社会におけるSWの役割、③共生社会の理念を踏まえた支援の現状、④分野横断的に関った方がよい事例、⑤分野横断的な支援が出来ているか、⑥地域づくりが出来ているか、⑦共生社会実現のため今後必要なこととし、インタビューデータを文字起こししたものを質的記述的に分析し、意味ある内容をコード化してさらに抽象度をあげてカテゴリー化を行った。その結果、重層的支援体制整備事業実施自治体の相談支援包括化推進員と基幹型包括支援センターの社会福祉士とでは、地域共生社会に対してのイメージや、実際の支援の内容に若干の相違があり、重層実施自治体の方がより地域共生社会の実現に向けた支援を展開できていると考察できた。一方共通の課題として、関係者間の理念の共有、いわゆる「規範的統合」の課題及びその重要性が多く指摘されていることが示唆的であった。伴走型支援を行うためには多職種・多機関協働が重要であり、支援理念の共有があれば支援はスムーズに行えるが、無ければ「支援のボトルネック」が生じてしまう。また両者とも「個別支援を通じた地域づくり」は行っており、実際の支援を通じて地域づくりの重要性は実感しているが、現在の自分の立場では地域づくりを行うことが職務分掌上難しい現状にあることが伺える。また今後の課題として両者とも「粘り強く継続して支援する必要性」が指摘された。息の長い支援が可能な体制づくりが必要といえる。