論文として発表した内容を学会発表した。福祉教育・ボランティア学習実践が目指すべき「共生」を「交流・創成型多文化共生」と捉え、それを実現するための方法論として「越境性のボランタリズム」を提唱した。「交流・創成型多文化共生」とは、異文化の並存ではなく、活発に交流し、差異を梃子にした学びによって異文化を相互理解しつつ、共に新しい文化を創出することを意図した共生概念である。福祉教育・ボランティア学習実践が陥りがちなパターナリスティックな支援観を排し、ケアリングコミュニティの理論を用いて、差異ある人同士が関わりながら互いの「意味」を創出する「意味ある共生」のあり方を検討した。