この研究では、医療・福祉資源の乏しいA市の終末期在宅療養支援の現状と課題を検討した。終末期在宅療養に関わる医師、看護師、リハスタッフ、ケアマネージャー、MSWに対しアンケート調査を実施した。結果、医療・福祉資源の乏しさはA市の終末期在宅療養支援の課題となっているが、患者や家族の意思確認の徹底や、職種間連携を図ることによって終末期ケアの質は高めることができると各専門職が感じていることが分かった。また意思確認が難しい認知症等の疾病、急激に病状が変化する疾病、医療措置がより必要な疾病は、ケアの質を担保するためにより課題があることが分かった。