多文化共生とボランタリズムを問う意義~福祉教育・ボランティア学習の独自性と課題~
第27回日本福祉教育・ボランティア学習学会(埼玉県Zoom)
多文化共生概念の福祉教育の中での理論的位置づけについて考察した。また福祉教育の主要概念の1つであるボランタリズムとの関係性を明らかにした。多文化共生概念は、外国人との共生に限らず、多様な差異をもつ人の共生概念として位置づけられること、特にパターナリスティックになりがちな福祉教育のボランタリズム概念を、見知らぬ他者への興味関心ゆえに差異を越境しつつ、互いの存在を共感可能にしていく働きとしての概念(越境性のボランタリズム)として捉えることを提案した。