成人期ASDのアタッチメントと対象関係について—ロールシャッハ法からの接近—
本研究は,成人期ASD当事者10名を対象に,アタッチメント尺度とロールシャッハ・テストを実施し,アタッチメントと対人認知との関連を探索的に検討したものである。Spearmanの順位相関分析の結果,親密性回避は刺激関与の乏しさや感情体験の抑制を示唆する指標と関連し,見捨てられ不安は独自視点の抑制と否定的対人イメージ形成を示す指標と関連した。ASD当事者のアタッチメント傾向が対象関係に深く関与する可能性を示し,心理的安全性を基盤とした関係調整の必要性を示唆した。(共著者:名和界子, 高木源)
東北福祉大学研究紀要 第50巻