過去の治療者への怒りを話し続ける女性との心理療法過程
過去の治療者への怒りに苦しむ女性との心理療法過程を詳細に検討した。怒りが治療者へ向けられた後,防衛的に覆い隠される過程を踏まえ,対象への両価的感情を重視した解釈を行った。その結果,患者は両親への感情を考察できるようになった。治療者が強い感情に晒されつつも思考機能を保持し生き残ることの治療的意義を示した症例報告である。
精神分析研究, 60(3), 366-370