高校生女子バスケットボール選手8名を対象に慣性センサーを用いて競技中に膝関節に生じる衝撃を定量的に評価し、利き脚と非利き脚における特徴を検討した。3対3または4対4の練習中に両側脛骨粗面部に慣性センサーを装着して加速度を測定した。合成加速度が20Gを超える動作を高衝撃動作と定義し、その発生回数およびプレータイム1分あたり頻度を算出した。利き脚と非利き脚で高衝撃動作の頻度に有意差はなく、両側ともストップ、スプリント、減速に高衝撃動作が多くみられた。本研究によりバスケットボール中の高衝撃動作について、利き脚および非利き脚における片側優位性は認められなかったが、バスケットボール特有の急激な加速・減速動作において膝関節衝撃を増大させることが示唆された。