健常女子大学生29名を対象に、Drop vertical jump(DVJ)における下肢関節貢献度の違いが運動学・運動力学パラメータに与える影響について検討した。動作解析には三次元動作解析装置(Vicon Nexus),床反力計を使用した。着地動作における股・膝・足関節の絶対仕事をそれぞれ下肢総仕事で除した値を貢献度(%)とし,貢献度タイプにより群分けした。統計学的解析はジャンプ高,接地時間,peak vGRF,ICからpeak vGRFまでの時間,IC・peak vGRF出現時・重心最下点の下肢関節角度(°)について群間比較した。本研究の結果、足関節貢献度の高い足-膝-股タイプは,短時間に大きなvGRFを得ることができるため素早いジャンプに有利だが,衝撃吸収には不利であると考えられた。膝関節貢献度の高い膝-足-股タイプは衝撃吸収には有利だが,股関節内転,膝関節外反角度が増大する特徴がみられた。貢献度タイプごとの特徴をとらえ,トレーニング・動作指導をする必要があると考えられる。
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横山寛子, 尾田敦, 牧野美里, 石川大瑛, 山舘菜緒, 塚本利昭, 津田英一