着地動作の非対称は,女性アスリートにおける非接触型膝前十字靭帯(ACL)損傷の一要因と考えられている。本研究では,高校生女子バスケットボール選手を対象に片脚着地動作時の膝関節加速度と膝・股関節運動を測定し,軸脚と非軸脚の対称性を検討した。膝内側加速度,初期接地時の膝外反角度,膝最大屈曲時の股内転角度は軸脚で有意に高値を示した。高校女子バスケットボール選手の片脚着地動作において,膝加速度や股・膝関節角度に前額面上の非対称があることが明らかになった。軸脚・非軸脚の非対称性が及ぼす影響については,前向き研究による検討が必要と考えられた。
横山寛子, 逸見瑠生, 津田英一