片側人工股関節全置換術前の姿勢変化に伴う腰椎の矢状面上での運動域と術後の主観的脚長差との関連性について、術前の腰椎運動域と術後1週,2週,3週のblock testの値の相関を検討した。術前の腰椎運動域と術後1週,2週,3週の相関関係は術後1週ではr=0.431,術後2週ではr=0.640,術後3週ではr=0.690となり,術前の腰椎運動域と術後2週,3週のblock testにおいて有意な負の相関がみられた。また,術後1週において術前の腰椎運動域との相関はみられなかった。術前の腰椎運動域が小さいほど,術後2.3週において主観的脚長差の出現もしくは残存の可能性が高いということが示唆された。
鈴木佑介,千葉渉,高橋宏彰,永峯悠,阿部綾香,鴫原竜司,横山寛子,渡邉好孝