本研究では健常女子大学生を対象に,Drop vertical jump(DVJ)の初期接地区間における前額面,矢状面の関節運動に着目し,膝関節外反モーメントと股関節,膝関節運動との関連および,膝関節外反モーメントと下肢アライメント(Navicular drop test,Leg Heel Angle, Q-angle, Craig test )との関連を検討した。【結果】膝関節外反モーメントとpeak vGRF 出現時の膝関節外反角度との間(r=0.522),膝関節外反角度変化量(r=0.517)との間にそれぞれ有意な中等度の正の相関を認めた。健常膝ではACL 損傷膝と異なり,膝関節外反モーメントとpeak vGRF,IC 時の股関節・膝関節角度,下肢アライメントとの関連性は低く,IC からpeak vGRF 出現時の区間における膝関節外反運動との相関関係が認められた。そのため膝関節外反モーメントの減少には着地動作時の膝関節外反運動の減少が重要であることが考えられる。
横山寛子, 尾田敦, 牧野美里, 石川大瑛, 鹿内和也, 前田健太郎, 浦本史也, 伊藤亮太, 藤林直樹