膝前十字靭帯再建術後患者を対象として競技復帰前のDrop vertical jumpにおける患・健側の対称性を、下肢関節の仕事量に着目し検討した。健側に比べ患側では膝・足関節の仕事量、pvGRFが有意に低値を示した。
競技復帰前に行ったDVJ両脚着地動作において膝・足関節の仕事量、pvGRFに患健差が認められ、術後7か月以降も健側下肢に依存した着地動作をしていることが示された。先行研究より着地動作におけるキネマティクス・キネティクスの非対称性は再損傷リスクと関連があると報告されている。本研究の結果より受傷前競技レベルへの安全な復帰のためには、両脚着地動作における患側下肢の使い方の評価・指導が必要であると考えられた。
横山寛子,逸見瑠生,木村由佳,山本祐司,佐々木英嗣,佐々木静,石橋恭之,津田英一