本研究は、フレイル予防事業に参加した高齢者86名を対象に、社会的フレイルと心拍関連指標の関係を検討し、特に平均歩数の媒介効果を分析した。Fitbitによる7日間の歩数・心拍データを基に媒介分析を行った結果、社会的フレイルは1日あたりの平均歩数を介して、活動時と安静時の心拍差(dRHR)へ間接的かつ負の影響を与えることが示された。特にこの媒介効果は週末の歩数でより強かった。一方、社会的プレフレイルでは同様の効果はみられなかった。dRHRの低下は自律神経機能の低下を反映する可能性があり、社会的フレイルが心身の応答性に影響する可能性が示唆された。
久米裕, 前川弘樹