務台理作の信濃教育会における役割の検討-信濃哲学会を中心とした京都学派との関係に着目して-
西田幾多郎の門下として京都学派の一人とも捉えられる務台理作の信濃教育会における役割について検討を行った。その結果、元々は長野師範学校に訓導として勤務していた務台理作が、戦前期に、京都帝国大学入学後に師事した西田幾多郎を中心とした京都学派と信濃教育会とを強く結びつける役割を担ったことを明らかにした。そして、西田哲学は信濃教育会や長野県内の教育会において、多くの学校教員の間で学ばれ、現在に至っていることを明らかにした。(全頁数16頁。)
東北大学大学院教育学研究科年報、第61集第2号