戦前期における務台理作の教育理念の検討【査読有】
教育刷新審議会・委員会の第一特別委員会委員等として、戦後日本の教育理念の形成に一貫して関わった務台理作の戦前期における教育理念の内容について、その著作類を中心に検討を行った。その結果、務台の教育理念は、全体主義への批判を根底に有し、個人、民族国家、世界という三項の相互媒介関係によって捉えられる民族協(或いは「共」)同体という思考枠組みに基づくものであり、市民教育ではなく国民教育を志向するものであったことを明らかにした。
東北教育学会研究紀要(19)、東北教育学会