戦後改革期における民族共同体構想の検討-教育理念をめぐる議論に着目して-
戦後教育改革に直接的に関与した人々の多くが、共通して戦後日本の教育理念において新たな国家の位置づけを課題としていたのはなぜだったのかを分析するために、日本の戦後改革期に多くの知識人の間で共有されていたとされる民族共同体構想が、戦後教育改革者の間でも共有されていたのかどうかに着目して分析を行った。その結果、民族共同体の論理は、南原繁、森戸辰男、務台理作といった戦後教育改革に関わった知識人においても共有されていたことが明らかとなった。(全頁数11頁。)
東北大学大学院教育学研究科年報、第60集、第2号