戦後教育理念の思想的基盤としての三項構造理論の検討-務台理作への丸山眞男による批判を中心に-
東北教育学会第77回大会(東北大学)
科学研究費助成事業(課題番号:19K14103)の研究成果の一部として、京都学派の一人であり、教育刷新委員会の委員等として戦後の教育理念の形成に深く関与した務台理作の戦中期の著作『社会存在論』(1939年)における三項構造理論の内容を検討した。そして、務台の『社会存在論』の内容に対する丸山眞男による批判論について、丸山が何を批判し何を批判しなかったのかを中心に分析を行い、戦後日本の教育理念が抱えてきた問題の所在について検討を行った。