目的:地域在住の高齢者において、歩行の規則性および認知機能と軽度認知障害(MCI)の相関関係を検証すること。
方法:463人の高齢者(63.4%の女性、平均年齢:74.1)を対象とし、快適歩行中にウェアラブルセンサーで測定された体幹加速度から歩幅と歩幅の規則性を算出した。タブレットコンピューターを使用して、認知機能の4つの側面(注意、実行機能、処理速度、記憶)を評価し、参加者をMCIの有無に分類した。
結果:歩幅と歩幅の規則性の垂直成分は、年齢と歩行速度で調整後も注意と実行機能(r = -0.176 - -0.109、p≤0.019)、および処理速度(r = 0.152、p <0.001)に関連していた。歩幅の規則性(垂直成分)は、共変量で調整された後もMCIに関連した(OR 0.019; p = 0.016)。結果より、認知機能が歩行規則性に影響を与える可能性があり、ウェアラブルセンサーで測定した歩行規則性の垂直成分が高齢者の認知機能低下の調査に重要な役割を果たす可能性があることを示唆した。
Healthcare (Basel). 2021 Nov 18;9(11):1571. doi: 10.3390/healthcare9111571.
Miyazaki T, Kiyama R, Nakai Y, Kawada M, Takeshita Y, Araki S, Makizako H