目的:慣性センサーを用いた4種類のリアルフィードバックが歩行の運動学に与える影響を検討すること。
方法:12名の健康な若年参加者(平均年齢27.1歳)に、以下の各リアルタイムフィードバックによる60秒間の歩行試行を行った:通常歩行(フィードバックなし条件);立脚後期における足関節底屈角度の増加(足関節条件);立脚後期における矢状面における股関節に対する足関節の位置を定義した脚伸展角度の増加(TLA試行);遊脚期における膝関節屈曲角度の増加(膝条件)。各条件による介入前後の歩行パラメーターの違いを反復測定の1元配置分散分析、フリードマン検定、および事後検定を用いて比較した。
結果:足関節条件におけるリアルタイムフィードバックは、フィードバックなし条件と比較して、歩行速度、歩幅、足関節底屈角度を増加させた(p≦0.001)。一方、TLA条件におけるリアルタイムフィードバックは、フィードバックなし条件と比較して、歩幅と股関節伸展角度を増加させ(p≦0.001)、歩行速度と下肢伸展角度を増加させる傾向を示した。
Motor Control. 2023, 1-16; https://doi.org/10.1123/mc.2022-0122
Miyazaki T, Takeshita Y, Shimose D, Kakimoto S, Araki S, Matsuzawa Y, Nakashima S, Nakai Y, Kawada M, Kiyama R