(データ収集を担当)
【目的】「日本語版TMDP(Tokyo Metropolitan Distress Scale for Pandemic)」(Shiwaku etal,2020の看護学生用を作成し、その信頼性と妥当性を検証することである。
【方法】研究デザインは量的研究。研究期間は2022年5月1日~2023年5月31日。研究対象者は看護系の教育機関に所属する看護学生300名。データ収集方法は、便宜的サンプリング法で研究に協力可能な教育機関を探索し、該当する教育機関の教員を通じて看護学生に研究協力依頼兼研究趣意書、Google Formによるアンケート(研究協力依頼書を含む)のQRコードを配布してもらい、インターネットでデータを収集した。調査票は、a.基本属性(年齢、性別、家族との同居の有無)、b.日本語版TMDP看護学生用(2因子、9項目、4件法)、③PHQ-9(9項目、4件法)、c.GAD-7(7項目、4件法)、d. PTSDプライマリケア評定(4項目、2件法)、e.COVID-19パンデミック下で困っていることの自由記述、f.支援してほしいことの自由記述で構成した。データ分析は統計ソフトSPSSVer28EXACTを用いて、記述統計、因子分析、属性による差の検定、各尺度間の相関係数を求めた。星槎大学の研究倫理委員会の承認後に研究を開始した。【結果】看護系大学11校に研究協力を依頼し、5校から協力を得た。1620部配布し、307部回収した。欠損データが多い24部を除外し、283部を分析の対象にした。TMDP尺度の因子分析で原板と同様の因子構造であること、PHQ,GAD-7との有意な相関が確認されたため、構成概念妥当性、収束妥当性の一部が検証された。【考察】ストレス尺度を追加した調査により、更に妥当性を検証する必要がある。
(ポスター発表:松枝美智子、児玉ゆう子、澁木琢磨、大川嶺子、増滿誠、光永憲香、餅田敬司、児玉豊彦、脇崎裕子、山岡由実、高野歩、安保寛明)