解決志向短期療法では、明確な解決像を描くためにミラクル・クエスチョンが用いられる。セルフケアの形式で、ミラクル・クエスチョンで明確な解決像を描けなかった人に対して、解決像の明確化を促す働きかけを実現するために、ミラクル・クエスチョンに対する応答文を機械的に分類する必要がある。そこで、本研究では、ミラクル・クエスチョンに対する応答文を入力値、応答から判断される解決像の明確さの評価を出力値として、BERTを用いて文書分類を行なった。その結果、ミラクル・クエスチョンの応答から81.37%の精度で解決像の明確さを分類できることが示された。本研究において開発された分類器は、ミラクル・クエスチョンによって明確な解決像が描けなかった人を判別し、解決像の明確化を促すフィードバックすることを可能とする。