本発表では、目標の具体性および実現可能性が心理状態に及ぼす影響を検討した。調査協力者500名に対して、仕事、家庭、自分自身に関する目標について短期中期長期的な視点から記述を求め、その目標について具体性および実現可能性の評定を求めた。分析の結果、解決構築の能力が高い人ほど、自身が設定した目標の具体性および実現可能性を高く評価することが示された。また、領域ごとに目標の性質が心理状態に及ぼす影響は異なったが、全体的な傾向としては、目標の具体性および実現可能性が高いほど、職場不適応およびストレス反応が低く、家族満足感が高いことが示された。