本発表では、ミラクル・クエスチョンおよび例外探しの質問に基づく初回用ツールと解決志向の観察課題およびコーピング・クエスチョンに基づく継続用ツールの両方を組み合わせて用いた際の効果を検討した。比較条件として、初回用のみを実施する課題と自由に問題について考える統制課題を設定した。大学生と大学院生を対象として、各課題を無作為に割り当て、課題の実施前後で効果測定尺度への回答を求めた。その結果、初回用ツールは解決構築、自己効力、問題の解決度、解決志向、因果分析を高めることが示された。加えて、継続用ツールは困難な状況の中で積極的に意味を見出そうとする対処を増加させることが示された。
(研究計画、調査実施、分析、結果の取りまとめを担当)
高木源・若島孔文