2012年4月〜2013年10月に胸部大動脈人工血管移植術後に心臓リハを実施した29例のうち、術後に嚥下障害の徴候を認めた10例を"嚥下障害あり群"、他の29例を対照群として諸データの比較検討を行った。調査項目は「年齢」「性別」「疾患名」「術式」「手術時間」「緊急手術か否か」「転帰先」「退院時の歩行能力」「手術から心臓リハ開始までの日数」「端座位・立位・歩行練習開始までの日数」などとした。検討の結果、嚥下障害あり群には次のような特徴が認められた。1)退院時の歩行能力が有意に低い。2)手術から心臓リハ開始までの日数が有意に長い。3)端座位開始までの日数が有意に長い。
西潟 美砂,清水 浩介,白井 聡,樋口 逸一,野路 慶明