当院で2013年3月〜2014年12月に誤嚥性肺炎または肺炎の診断名で理学療法処方のあった28例を対象とし、病棟での離床が有った群(15例)と無かった群(13例)に分けて諸データの比較検討を行った。調査項目は「年齢」「性別」「既往歴」「入院前の所在」「入院前の要介護度」「理学療法開始時(入院時)と退院時における栄養方法およびBarthel index(BI)」「入院中における吸引の有無」「入院時における意識障害・気管挿管・耐性菌の有無」「退院時の歩行能力」「転帰先」「理学療法実施日数」「在院日数」とした。検討の結果、病棟での離床が有った群は入院前の要介護度が軽度障害であった割合が有意に高く、また、入院時・退院時の栄養方法が経口摂取であった割合、退院時に歩行可能であった割合が有意に高かった。病棟での離床が無かった群は入院中に吸引ありの割合と退院時BIにおけるADL全介助状態の割合が有意に高かった。
西潟 美砂,清水 浩介,白井 聡,金田 好美,樋口 逸一,野路 慶明