【目的】VAD装着術後患者3名に対し、各患者が自宅退院後にしたい、する必要がある、することを期待されている作業について、模擬作業または実際の作業での作業練習を行い、主観的評価の改善や安全な作業方法の習得につながったため報告する。【方法】VAD装着術後患者3名(男性2名、女性1名、50 ~60代)を対象とした。術後の全身状態安定、身辺動作自立後に、面接評価にて希望する作業について作業内容、頻度、作業方法を確認。リハビリ室や院内の模擬環境にて、バイタルサイン、VADパラメータ、自覚症状を確認しながら作業練習を実施した。【結果】各対象者ともに、実際の作業練習後には、「自信がついた」、「気をつけてしないといけないと思った」など作業遂行に対する自己効力感の向上や、VAD装着下での作業における注意点の理解が得られた。【考察】VAD装着により、これまで行っていた作業を再開できるのか、従来通りの方法でできるのか、不安を感じる患者に対し、作業療法士の視点で、作業分析による作業方法の工夫や環境調整を行うことで、退院後の患者の安全な作業参加につながると考える。