第一分科会 テーマ「東日本大震災のその後 地域において大災害時の長期的な支援をどう構築すべきか」
東日本大震災から12年以上が経過した。この間、新型コロナウイルスにより全世界の人々が自分と大切な人の命を守るために制限ある暮らしを余儀なくされた。そして、ウクライナ戦争、イスラエル・カザ戦争など、世界はより混沌とした状況へと向かっているようにすら見受けられる。
世界レベルで起きている大災害、パンデミック、そして戦争は、私たちの心と体、そして暮らしに長く影響を与え続ける。例えば、大災害なり戦火により生活空間が崩壊したとして、復興施策のもとまちがかつての賑わいを取り戻すことができたとしても、被災した、あるいは被害を受けた人々の心には大きな喪失や傷が残り、これは時間の経過とともに決して無くなるものではない。自身の中で大災害や戦火に巻き込まれたことが風化していくことへの悲しみや悔しさ、あるいは周囲は風化していくことへの憤りなどもあるかもしれない。何よりPTSDや大災害により生活の拠点と仕事を失い、今も生活上の課題を抱える人々がいる。
こうした事態に、生活者の視点から環境を捉え、他者や地域、制度との接点に課題を見出し、その解決へクライエントとともに向き合い解決を目指す社会福祉はどう向き合い、新たな支援システムを構築していくことが求められるであろうか。
災害時の対応は日頃の備えが重要であることは誰もが納得できることである。しかし、自然災害は我々の想定をいつだって超えた形で猛威を振るう。甚大な被害を被った人々への長期的な支援はどのように構築すべきか、いくつかの実践やデータから議論をしてみたい。
第一分科会 「長期間にわたる災害ソーシャルワーク活動を検討する」
シンポジスト
郡山女子大学 准教授 島野 光正 氏
釜石市自立支援協議会 高橋 大輝 氏
東北学院大学 講 師 渡邊 圭 氏
文京学院大学 助 手 平野 裕司 氏
コメンテーター
跡見女子学園大学 教 授 鍵屋 一 氏
社会福祉法人 YG 理事長 堂田 俊樹 氏
コーディネイター
東北福祉大学 准教授 清水 冬樹 氏