医療ソ―シャルワーカーが実践場面で遭遇する困難ケースについて,アセスメント概念枠組みに新たな知見を加えることを目的に定量分析を行なった.データは,「医療ソーシャルワーカーのコーディネート機能の効果等に関する研究プロジェクト」(1998年〜2000年迄厚生科学研究費助成研究)を用い,多変量解析を行なった.結果として(1)困難ケースの3因子は,ニーズ因子,家族状況因子,患者心身状況であること(2)コーディネート項目の総数が困難度指標の一つであること,(3)ソーシャルワーカーの経験年数とコーディネート型・項目総数は困難背景要因であることが明らかになった.
p35-41
真嶋智彦、山川敏久、加藤由美