医療ソーシャルワーカー業務の退院社会復帰援助における,難渋ケース3例のケーススタディを行った.難渋ケースの共通項として,疾患の重症度と医療依存度の高い状態での慢性化,共通した家族形態,家族の医療・病院機能に関する期待と現状の差異,家族内意思決定様式の不安定さ等が認められた.なお,退院社会復帰援助難渋ケースへの,医療機関側の対応として,病状や医療・病院機能に関する医師から家族への十分な説明,難渋ケースが見込まれるソーシャル・ハイリスク・ケース発見システムの構築等が必要と考えられた.
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共著:筆頭論者