家族機能評価尺度(Family Adaptability and Cohesion Evaluation Scale: FACES)の日本語版(FACES at Kwansei Gakuin以下FACES KG)を用いて,医療ソーシャルワーカー(以下MSW)が援助で関わった80例の神経難病患者を抱える家族と,病者を抱えていない家族18例の協力を得て家族機能に関する調査を行った.病者を抱える家族の方が,病者を抱えていない家族に比べ,家族機能が良好な家族数が少なく,また,患者の身体的自立度が低い家族の方が,自立度が高い家族に比べ家族機能が良好な家族数が少なかった.ケーススタディでは,MSWによる援助上の臨床的評価とFACES KGの結果(家族機能の良好〜不良)はよく一致し,MSW臨床でFACES KG利用の有用性があると認められた.
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