本研究の目的は、母子分離を経験する母親のニーズに応じた支援を検討する一助とするため、早産で新生児病棟に入院した児を持つ母親が、母子分離期間に支えとなったことを明らかにすることとした。早産児を出産し、児が新生児病棟に入院したことで母子分離を経験した母親5名を対象に、児の新生児病棟退院時に、インタビューガイドを用いて約40分の半構成的面接を行った。早産による母子分離期間に母親の支えとなったことについて、9のカテゴリ、25のサブカテゴリが抽出された。カテゴリは《家族が寄り添ってくれたこと》《長期的にスタッフと信頼関係を築き、安心して過ごせたこと》《同じような経験をしている母親に共感してもらえたこと》《早産を前向きにとらえられたこと》《赤ちゃんと過ごし、成長を実感したこと》《家族の成長を実感したこと》《赤ちゃんに会える環境を作ってもらえたこと》《母親として赤ちゃんに関われるようケアしてくれたこと》《母親としての役割を実践すること》が抽出された。母子分離期間の母親は、家族、医療者、同じような経験をしている母親から精神的に支えられていると実感していた。また、児や家族の成長を実感すること、母子分離期間においても母親役割を果たすことを支えとして認識していた。
研究者:佐藤美紀1、小山安耶乃2、日戸千恵2
*1東北福祉大学
*2宮城県立こども病院
研究代表者として、研究・論文作成・学会発表の全ての過程に携わった。