第38回介護福祉士国家試験よりパート合格が導入される。本稿では、従前の合格基準とパート合格を盛り込んだ新たな合格基準とを比較し、質の担保の観点からその妥当性を検証した。パート合格の課題として、①新たな合格基準は、パートごとの合格基準点の設定によって、その総和が全体の合格基準点未満であっても、受験年度に全パート合格による合格者が発生する可能性を有すること、②各パートの合格基準点は、受験者の平均得点の比率を用いて算出されることから受験者層の能力によって左右される構造にあり、各パートの合格基準点は相対的に変化することが明らかとなった。
これらの課題への対応として、パートごとの合格基準点の総和が全体の合格基準点を下回ることがないようにし、全体の合格基準点未満の受験者が同年度に全パート合格による合格を可能とする規定を廃止すること、パートごとの合格基準点の算定に等化を用いた難易度補正方式の導入を提言する。