「『帽子』を被ったB君とのプレイセラピー-「つながりたさ」から「秘密の共有」へ」
本論文は、集団生活に馴染めず不登校となった男児との面接過程についての報告である。帽子を深々と被り、他者を寄せ付けない雰囲気をまとっていたクライエントは、面接当初よりセラピストに対して攻撃的な口調や態度をとっていた。しかし、セラピスト側の自己開示を機にクライエントの苦しい内心が語られるようになった。この様な自己開示によるセラピストとクライエントの関係性の変化や、クライエントの体験していた内的世界について考察した。pp.326-337
「東洋英和女学院大学心理相談室紀要」第8巻