「落ち着きの無さや不注意等の困難さを抱えた男児との遊戯療法過程」
本論文は落ち着きの無さや不注意等の困難さを抱えた男児との遊戯療法過程の報告である。クライエントは学校生活での適応の難しさを指摘され来談を勧められた。面接の中でクライエントがセラピストへ繰り返し接近することがみられ、その距離の近さや攻撃性の表出から、親子関係における葛藤を抱えている可能性がうかがえた。考察では面接過程におけるクライエントの変化や関係性の変化、遊びと表現等について検討を行った。pp.94-104
『東洋英和女学院大学心理相談室紀要』第17巻