成人を対象とした心理面接場面や子どもを対象としたプレイセラピー場面において、来談者から面接担当者へ贈り物がなされることがある。心理面接を開始する際に面接の目標や料金等の取り決めがなされ、両者が納得した上で面接が開始されるため、通常であればそのような気遣いや心遣いは不要であるものの、来談者からプレゼントが贈られることがあり、面接担当者としてはそのプレゼントに込められた来談者側の思いや意図をこれまでの面接経過と紐づけて思いを巡らす必要がある。特に初学者の場合、そのような贈り物があった場合にどのように捉えていいか困惑してしまうことが多い。本稿ではこれまでに検討されてきた贈り物に関する考察を概観し、初学者としての心構えについて検討を行った。