目的:医学生の外科志望に関する因子を分析する。対象と方法:外科研修中の若手医師のべ 39名(男32、女7)に、12回のインタビューを実施した。結果:以下の主題が抽出された。1.若手外科医は「臨床実 習・卒後研修の外科経験」により、「患者さんの回復への直接貢献」、「技術の習得と治療への応用」に魅力を感じ、 「外科的思考と方法論が合っている」と思い、外科を専攻していた。2.外科敬遠の理由は、「ワーク・ライフ・バラ ンス困難さ」、「給与に反映されない」だが、若手外科医はそれらを厭わない傾向が共通した。3.外科医増のため、 卒前の「患者さんの回復過程を体験する機会」、卒後の「基本手術の執刀経験」等が挙げられた。