中国では、リハビリテーションの需要が高まっているが、知識・技術が十分に普及しておらず、患者のニーズを満たすことができていない。中国山東省の病院で海外協力隊として活動した理学療法士は、「患者の多面的評価に基づくリハビリプログラムの作成と実施」、「患者の残存機能を活用したADLの介助方法の指導」、および「患者の身体機能に合致した装具の修正」に取り組み、海外協力隊の語学能力や中国の治療師の多面的評価に基づくリハビリプログラムの作成・実施能力が向上し、院内介助者のADLの介助方法が改善され、さらには装具業者の知識・技術が向上した。今後も、中国におけるリハビリテーションの知識・技術向上に対する支援が必要である。具体的には、リハビリテーションの専門家を派遣し、教育・研修の機会を増やすなどの取り組みが考えられる。
川﨑 善徳、糟谷 昌志、川﨑 加奈