論文

基本情報

氏名 武村 尊生
氏名(カナ) タケムラ タカウブ
氏名(英語) Takemura Takaubu
所属 総合福祉学部 福祉心理学科
職名 准教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

『[アディクション支援のフロントライン 物質使用症] 医薬品 医療用麻薬の不適切使用に対する治療』(解説)

単著・共著の別

共著

概要

医療用麻薬であるオピオイドは、身体に広く分布するオピオイド受容体に作用し、侵害受容伝達の抑制や下行性疼痛抑制系の活性化によって、強力な鎮痛作用を発揮する。一方、オピオイド受容体は神経系広範囲に存在するため、認知、行動、感情起伏、パーソナリティ等にも影響を及ぼし、精神的、実存的な辛さを含む全人的苦痛をも緩和してしまう。要するに、医療用麻薬は感覚(身)にも、情動(心)にも作用してしまうことが乱用、依存の本質であることをわれわれは理解しなければならない。そのため、医療用麻薬は適切に使用されれば多くの痛みを和らげ、患者の生活の質(quality of life:QOL)を改善する。一方、その不適切使用は患者のQOLを容易に低下させる。本稿では,「麻薬及び向精神薬取締法」に指定されているオピオイド鎮痛薬である医療用麻薬を対象に解説する。

 山口重樹、武村尊生

 精神療法 増刊12  Page206-214 (2025.06)

発表雑誌等の名称

精神療法 増刊12

発行又は発表の年月

202506