精神・心理的ストレスと情動、身体への反応について、動物実験を通じて論じた。受動回避装置を用いてマウスに条件的恐怖ストレスを与えたところ、マウスの立毛は週齢を重ねるごとに出現しやすくなった。この立毛はアルファ1受容体阻害剤プラゾシンの投与により抑制されたが、恐怖による無動を改善するジアゼパムの投与によっては抑制されなかった、条件的恐怖ストレスによる立毛と無動は異なる神経回路を通って発現しており、立毛の神経回路は週齢を重ねるにしたがって完成されることが示唆された。
pp.209-211
Yutaka MASUDA, Minoru SUZUKI, Yusuke AKAGAWA, and Takaubu TAKEMURA.