ナルコレプシー(narc01epsy)とは,居眠り病とも呼ばれるように, 日中に耐え難いl民気がくり返し現れることを特徴とする病態である。1880年に,Gelineauは発作性の眠気と筋の脱力を示す症例について報告し,ナルコレプシーと命名した.しかし,発現頻度も低く,単なる居眠りと見なされがちであり,疾患としての認知度も高くならなかった。近年,分子生物学的手法を用いることにより,病態生理が明らかとなり,睡眠覚醒サイクルを含めた研究が飛躍的に進歩している。
誤解を受けやすい疾患であるため、睡眠障害に詳しい心理士の立場から、病態、疫学、診断のポイント、注意すべき点などについて、解説を行った。
pp.25-32
武村 尊生, 神林 崇, 清水 徹男