チームビルディングおよびスタッフ教育に関与した医療機関における研究報告である。教育職の立場にある臨床心理士・公認心理師の立場から論じた。
市立函館病院(以下、当院)では、2023年度より認知症ケアチーム(DCT)の活動が活性化し、特に病棟看護師に変化がみられ、身体抑制率も減少した。看護師の認知症ケア技術向上に向け、課題を抽出したので報告を行った。
認知症関連用語に関する知識があるスタッフは、患者対応の自信も高い傾向が示唆された。しかし経験年数だけでは知識の習得には繋がらず、適切な学習機会を設けること自体に意義があると思われた。DCT活動を通じて知識啓発は進んでおり、今後は具体的な患者対応を含めた研修会の企画と実施を検討したい。