ある自治体立総合病院精神医療センター(以下、当センター)は、多くの自殺企図患者を受け入れてきたが、精査の結果レビー小体型認知症(以下DLB)と診断されるケースが散見された。しかし、DLB患者の自殺企図についてはほとんど報告がない。自殺企図を契機に当センターに入院し、精査の結果DLBと診断された患者について報告をおこなった。
抑うつ状態を有する高齢者の場合には、認知機能障害がまだ軽度であっても、DLBの可能性を常に念頭に置き、早期の適切な診断の上で、焦燥や衝動性に配慮したフォローアップが重要であることを論じた。
平成24年4月1日から平成27年3月31日の3年間に、ある自治体立総合病院精神医療センタに入院した患者732名について、診療録を後方視的に調査した。
会議録(抄録) 総合病院精神医学 Vol.27(Supplement) S-199
武村 史,武村 尊生,中下 並人,宇土 仁木,鹿野 智子,嶋 香菜子,林下 善行,上村 恵一,高田 秀樹.