本研究は心理職の一般医療・保健領域における雇用と勤務の実態と、その役割の明確化を目的とした。平成26年12月1日より3週間、全国の一般病院と医療・保健施設(精神科病院・精神科診療所を除く)より無作為抽出により質問票送付、心理職雇用の実態を186施設より回答を得た。一般医療・保健領域で求められている活動は、心理査定、心理面接にとどまらず、チーム医療とコンサルテーション・リエゾン・サービスを主とした医療・保健領域のバラエティーが反映されていた。
一般病院における医療の質を高める目的で、現認者だけでなく一般病院への新入職を志向するさらに若い心理職に対する専門職教育・研修はのみならず組織化を進める必要が示唆される結果を得た。
本研究は平成26年度厚生労働科学特別研究事業『心理職の役割の明確化と育成に関する研究』の一部である。
会議録(抄録)
総合病院精神医学 Vol.27(Supplement) S-206
中嶋 義文,花村 温子,厚坊 浩史,冨岡 直,武村 尊生.