A病院精神医療センターでは、多くの自殺企図患者を受けれいてきたが、精査の結果レビー小体型認知症と診断されるケースが散見されている。しかしDLB患者の自殺企図についてはこれまでほとんど報告がない。このため、自殺企図を契機に当センターに入院し、精査の結果DLBと診断された患者について、当時の現況を報告した。
抑うつ状態を有する高齢患者の場合には、認知機能障害がまだ軽度であっても、DLBの可能性を常に念頭に置き、早期の適切な診断の上で、焦燥や衝動性に配慮したフォローアップが重要と考えられた。
武村史、菊池美紗子、武村尊生、中下並人、鹿野智子、嶋香菜子、石井純、林下善行、上村恵一、高田秀樹.