本邦において心不全患者に対する健和ケアが行われるようになっている。今回、末期心不全患者の運動器疼痛に対して集学的治療を行う機会を得たので報告を行った。
末期心不全患者における運動器疼痛に対する介入は様々な制限があり、また、次第に患者の全人的な辛さが問題となり、早期からの集学的な介入が必要である。早期からリハビリテーションを行うことにより、機能維持ができ長期入院生活でも抑うつ傾向となることなく、さらに患者本人の自己肯定感を高めることの重要性を述べた。
そして、度重なるトラブル(人工心臓や血種、脳梗塞等)によりADLが低下しながらも、最期まで自尊心を保ち、院内での社会的孤立に陥らない方策の重要性を論じた。
山中恵里子、山口重樹、寺島哲二、木村嘉之、増田沙弓、武村尊生.