「聴力レベルが聴覚障害児の環境音聴取成績に及ぼす影響に関する研究」
特別支援学校(聴覚障害)に在籍する児童生徒55名を対象に、聴覚障害児が有する聴力レベルが環境音聴取にどのような影響を及ぼすのかを検討した。その結果、裸耳聴力レベルの値が環境音聴取成績との間に有意な負の相関を持つことが明らかになった。一方、90dB~100dBの聴力を有する対象児においては、環境音聴取成績に大きなばらつきがみられ、個人差を決定する要因として、環境音聴取経験の多寡などの観点で検討する必要があると考えられた。pp. 301-311田原敬・小林優子・茂木成友
茨城大学教育学部紀要(教育科学)第66号