本研究では、ソーシャルワーク技能の習得を目指して実施される演習において学習者が行う自己省察に焦点をあて、指導者によって提示される省察の枠組みと学生の自己省察の内容がどのように連関するかを考察した。自然言語処理ソフトを用いて学習者の記述内容を解析した結果、指導者が提示する枠組によって学習者の自己省察パターンの位相が異なることが明らかとなった。指導者が学生に自己省察を促す際は、自らが提示する枠組みに学習者の認識が依拠することを理解し、学習者の思考/志向のプロセスに配慮した意識が必要であると結論付けた。
15-28.