わが国の知的障害特別支援学校において、多くの児童生徒が何らかの行動上の問題を抱えていることが指摘されており、実際に、指導を担当する教員がこうした行動問題の対応に苦慮している現状が散見される。児童生徒の行動問題に対処するためには、応用行動分析学に基づく機能的行動アセスメントを実施して、問題となる行動の機能を特定し、その機能に応じた適切な代替行動を獲得させる指導を行う必要がある。しかし、先行研究においては、このような専門的なアプローチを用いた指導が、特別支援学校において十分に行われていないといった課題も指摘されている。本研究は、知的障害特別支援学校に勤務している教員が、児童生徒の行動問題についてどのような認識を持ち、実際にどのような対応を行っているのか調査することを通して、知的障害特別支援学校における行動問題の対応の現状と課題について考察した。
網塚ゆり夏・和史朗