褥瘡の多くは栄養障害を有する患者に発生し、低栄養は創傷治癒を阻害する。褥瘡は創傷の一種であり、褥瘡治療において栄養管理は最優先とすべき治療の一つである。厚労省長寿科学研究において、栄養介入の約300kcal(BEE 1.5±0.14)を増加させることでRCTにおいて有意に褥瘡の縮小を認めており、積極的な栄養管理は褥瘡の治癒を促進させる。近年、チーム医療が推進され、2010年の診療報酬改定により新設された「栄養サポートチーム加算」では、褥瘡対策チームなどの他チームとの連携が条件に挙げられている。褥瘡の治癒を促進させるためには適切な栄養管理が必要であり、そのためには、チーム医療によるかかわりが重要である。