本研究（学内公募型課題研究）は、全国約1,000校の特別支援学校（約300校）および学級（約700校）の体育担当教員を対象に、体力・運動能力テストの実施状況に関する質問紙調査（量的研究）およびインタビュー調査（質的研究）を行い、肢体不自由児特別支援学校・学級における肢体不自由児を対象とした体力・運動能力テストの実施状況およびその課題等の実態について明らかにするものである。令和6年度は、令和5年度に行った障害者専用のスポーツ施設である「東京都障害者総合スポーツセンター」における、パラスポーツ指導者および特別支援学校教員への実地インタビューの成果と課題を鑑み、１）質問紙調査（量的研究）の内容を検討することを目的に、公益財団法人日本パラスポーツ協会が主催する「ジャパン・ライジングスター・プロジェクト（以下J-STAR）」において、特別支援学校に在籍する参加選手、パラスポーツ指導者および特別支援学校教員への実地インタビューを行い、特別支援学校における体力・運動能力テストの実施状況を調査しながら、J-STARで採用している体力・運動能力テストの測定項目および方法の妥当性について助言を得た。２）特別支援学校を対象とした郵送調査およびWEB調査の同意に関しては、全国の各自治体の教育委員会等への打診（電話、WEBミーティング等）を試みている。なお、宮城県においては、パラスポーツ推進に関連する様々な会議において計画遂行に向けた調査協力を依頼しており、実現可能な感触を得ている。３）これらの調査および打診の状況を踏まえながら質問紙の作成作業を進めている。
